• これから数回にわたって集計結果を報告します

    調査のおもな集計結果

  • 子どもについての会話

    • 長らくお待たせしましたが、第1弾として「子どもについての会話」の集計結果をお知らせします。
    • それぞれの相手と、子どもについてどんな話題について会話しているかをたずねた結果です。

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    夫と親

    • 誰と話すかにかかわらず、「学校・友人」「塾・習い事」「しつけ」「進学先」「職業」の順に多いことがわかります。
    • 話し相手としては、夫が一番多く選ばれており、二番目が自分の母、以下おおむね、「夫の母」「自分の父」「夫の父」の順になっています。ただし、「進学先」と「職業」に関しては、夫の母親より自分の父に話す人の方が多くなっています。
    • 全体に、父親より母親、夫の親より自分の親に話す人が多いと言えます。
       
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    きょうだい

    • 会話の多い項目の順番は、先ほどと同様ですが、2つの結果を見比べると、きょうだいには夫や親ほど子どもの話をしないことがわかります。
    • 話し相手として一番多いのは、自分の姉妹です。その他はあまり差が無いですが、兄弟よりも姉妹、夫よりも自分のきょうだいに話す傾向がみられます。ただし、「しつけ」については、姉妹と兄弟であまり違いがありません。
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    友人・知人

    • 会話の多い項目は、家族・親族の場合と同じです。全体に、親やきょうだいより、友人・知人とよく話しているようです。
    • 全体に、ママ友と一番よく話す傾向にありますが、親きょうだいの場合と違って、項目によって誰とよく話すかが異なるようです。
    • 「学校・友人」「塾・習い事」についてはママ友、「職業」については学生時代の友人やその他の友人・知人に話す人が多いです。
    • 学生時代の友人やその他の友人・知人は、近くに住んでいない場合も多いと思われますが、将来の職業について頼りにされているというのは興味深い結果です。
  • 交際の様子

    • 第2弾として「交際の様子」の集計結果をお知らせします。
    • それぞれの相手と、どのような交際をしているのかたずねた結果です。
    • 具体的にたずねたのは以下の4項目です:「喜びや悲しみを分かち合える(気持ち)」「子育ての悩みを聞いてくれる(悩み)」「子どもの面倒をみてくれる(世話)」「よく家事をやってくれる(家事)」
    • きょうだいと友人・知人には以下の2項目もたずねています:「子育ての情報を交換する(情報)」「良く一緒に食事や買い物をする(買い物)」

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    夫と親

    • 会話の場合と同様、どの項目についても、最もあてはまるのは夫、次にあてはまるのが自分の母親となっています。
    • 子育ての「悩み」や「家事」については、夫や母親をのぞくと、割合がかなり低くなっています。
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    きょうだい

    • 全体的な傾向は、会話の場合と同様です。
    • 夫や親に比べると、きょうだいとの交際は控えめになっています。
    • きょうだいの中では、どの項目に関しても、自分の姉妹との交際が活発です。
    • 子育ての「情報」交換については、夫の姉妹も約4分の1が該当すると回答しています。
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    友人・知人

    • 気持ちと世話に関しては、夫や親に比べて低い割合となっていますが、その他の項目は、かなり多くなっています。
    • 特に、悩みの相談相手や子育て情報の交換相手として、友人や知人がかなり頼りにされていることがわかります。
    • 一緒に食事をしたり買い物に行ったりするという回答も少なくありません。
    • また、親族の場合と異なり、項目によって、誰と交際しやすいかが異なる傾向にあります。
    • 全体にママ友との交際が活発ですが、気持ちの共有や買い物は近所の知人も多いですし、子どもの世話や悩みの相談相手としては、その他の友人も比較的多く選ばれています。
  • 参考にする相手

    • 第3弾として「子どもの進路について参考にする相手」の集計結果をお知らせします。
    • 相手のことを参考に「する」か否かおよび、相手の「考え方」と「学歴やくらしむき(属性)」を参考にするかどうかを回答してもらっています。

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    夫と親

    • 最も参考に「する」のが夫であるのは、これまでと同じです。
    • その他はあまり大きな違いはありませんが、夫の父母より、自分の父母を参考にする傾向があります。
    • 内容について見ると、主に「考え方」を参考にするようですが、夫の場合は4割、親の場合も2割ほどは「属性」も参考にしていることがわかります。
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    きょうだい

    • 全体的な傾向は、これまでとよく似ています。
    • どの項目に関しても、兄弟より姉妹を参考にしていることがわかります。
    • 会話や交際と比べると、自分のきょうだいか夫のきょうだいかによる違いはあまり大きくありません。
    • 自分の姉妹を除くと、「考え方」と「属性」を参考にする割合は同じくらいになっています。
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    友人・知人

    • 友人・知人の場合は、親族の場合と回答傾向が大きく異なります。
    • どのような間柄であるかにかかわらず、参考にする割合が約7割と高くなっています。
    • 内容を見ると、6割が「考え方」を参考にすると回答しています。参考にすると回答した者のほとんどが、「考え方」を参考にしていることがわかります。
    • 一方で、「属性」を参考にするという割合は2割前後と低くなっています。
    • ただし、友人・知人の中で「属性」を参考にする割合は、「考え方」に比べれば低いですが、親族の属性を参考にする割合も2割程度であったことには注意が必要です。
  • お知らせ

    • 調査へご協力くださった皆様、どうもありがとうございました。ご協力下さったすべての方に、お礼のQUOカード(すくすくジャパン)をお送りしました。少額ではありますが、お買い物に役立てて頂ければ幸いです。
    • ご回答頂いた内容につきましては、鋭意、分析のための準備を進めているところです。調査結果の概要は、遅くとも今年の夏頃までに、このホームページ上で公表する予定です。
    • その他、研究の進捗状況につきましては、ホームページ上でお知らせして参りますので、お時間のある時にご覧頂ければ幸いです。
  • お問い合わせ

    • 調査についてご質問のある方は、下記よりお問い合わせ頂ければ、このHP上でお返事をいたします。
    • 調査案内に記載の番号までお電話を頂ければ、直接ご説明させて頂くことも可能です。

  • 調査の目的

    調査の内容と目的

     この調査は、小中学生の子どもと暮らす女性の皆さんを対象に、周囲からの子育て支援の状況と教育に関する考え方について研究するため、国の助成(科学研究費補助金基盤研究(C):課題番号15K04367)を受けて行うものです。

     調査の結果から、子育ての現状を明らかにすることによって、子育て支援策や教育格差是正策など、より良い教育環境の整備に役立てることを目指しています。結果の概要は、平成31年夏頃にこのページで公開する予定です。

    調査をお願いする方

     小中学生の子どもと暮らす女性の方に、調査へのご協力をお願いしています。対象となる方は、個人情報保護法にしたがい、お住まいの自治体の許可を受けて、住民基本台帳から選びました。個人情報保護には十分に配慮しておりますので、ぜひご協力いただけますようお願いいたします。

  • Q&A

    Q. この調査をしているのは誰ですか?

    A. 日本女子大学 人間社会学部教育学科 荒牧研究室です。

     文部科学省所管の独立行政法人 日本学術振興会の科学研究費による公的助成を受けて調査を行っています(科学研究費補助金基盤研究(C):課題番号15K04367)。

    Q. なぜこのようなアンケートが必要なのですか?

    A.子育て支援策や教育格差の解消に役立てるためです。

     日本では、子育ての負担が母親にばかり重くのしかかっていると指摘されていますが、その詳細は明らかになっていません。この調査は、子育ての環境と社会的な格差との関連を学術的に把握することによって、潜在的な支援ニーズや、教育格差を軽減するために必要な政策について、有益な情報を提供することを目的としています。

    Q. なぜ私が選ばれたのですか? 別の者が答えてもいいですか?

    A. 科学的な方法で選出されています。ご本人様がご回答ください。

     調査結果から人々について偏りなく正確な情報を得るため、科学的な社会調査では、無作為抽出法というクジ引きに似た方法を採用します(詳しくは下の「調査対象の抽出方法」をご覧下さい)。この方法によって、今回はあなた様が偶然に選ばれました。実際に誰が選ばれるかは全く偶然に決まりますが、科学的な推論を正しく行うためには、必ず選ばれた方自身に回答していただく必要があります。調査の趣旨にご賛同のうえ、ご協力頂けましたら幸いです。

    Q. 個人のプライバシーは守られますか?

    A. 個人情報の保護に万全の体制でのぞみます。

     回答者の皆様のプライバシーを守ることが、最も重要なことだと認識しております。次の2つの方法でプライバシーの保護に万全を尽くします。

     

    (1)あなた様のお名前・ご住所など個人を特定できるような情報は、調査票には一切記載されていません。また、あなた様が調査にご協力くださったことは、同封の「回答済み連絡葉書」で把握しますので、あなた様の回答した調査票が誰のものなのかは、私たち調査者も含めて誰も知ることができないようになっています。

     

    (2)調査のために使用した個人情報は、調査終了まで厳正に管理した後、すみやかに破棄されます(情報の管理と破棄について、お住まいの市区町村との誓約書を交わしています)。

     

    個人情報が記録に残ることは一切ございませんので、ご安心ください。

    Q. 答えたくない質問には答えなくてもいいですか?

    A. どうしても無理な場合は、飛ばして次の質問に移ってください。

     どの質問も大切なので、できるだけすべての質問にお答えいただきたいのですが、決して回答を強要するものではありません。どうしても答えたくないものは飛ばして、次の質問に移ってください。

    Q. 調査に協力する義務はありますか?

    A. 義務ではありませんが、ご協力いただければ幸いです。

     協力するかどうかは、もちろんご自由にご判断いただけますが、ご回答いただけなかった方のおかれている状況を知ることができず、結果に偏りが出てしまいます。できるだけ正確な調査結果を公表して、教育環境の整備に役立てるため、一人でも多くの方にご協力いただければ幸いです。

  • 調査対象の抽出方法

     「クジ引きのような方法とは具体的にどのような方法でしょうか」と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。確かに、1つの市区町村でも数万人や数十万人の方が住んでいるわけですから、その中から自分が偶然に選ばれたと言われても、不安に感じる方がおられるのは、もっともなことだと思います。そこで、具体的な抽出の手続きについて詳しくご説明することにいたしました。少し面倒ですが、興味のある方は、どうぞご覧ください。

    住民基本台帳の一部の閲覧について

     平成18年11月1日から施行された住民基本台帳法の一部を改正する法律により、住民基本台帳の閲覧は制限されており、誰もが自由に閲覧できるわけではありません。ただし、学術調査など公益性の高いと考えられる目的の場合には、申請により閲覧の許可される場合があります(住民基本台帳法第11条2)。今回は、この規定にしたがい、調査票のサンプルと大学の部局長による許可書などを添えて、お住まいの市区町村に申請を行いました。各自治体では、この申請書に基づいて審議を行い、閲覧の可否を判断します。ちなみに、この手続きによって閲覧可能となるのは、氏名、住所、生年月日、性別の4項目のみとなります。

    具体的な抽出手続き1:地点の抽出

     はじめに、調査の目的に沿って、対象とするエリアを決めます。今回は、自治体の公表している人口などの情報を用いて、市街地、住宅地、混在地などを選びました。住む場所の環境によって、人々の人間関係や子育ての様子が異なると考えられるからです。次に、各エリアの人口規模に応じて、それぞれのエリアから抽出する地点の数を決定し、その数に応じて対象とする地点を抽出します。

     

     わかりやすくするため、人口100万人のエリアから50地点を選ぶ場合を例に説明します。以下の手続きによって、すべての地点が、その人口規模に応じて、同じ確率で偶然に選ばれることになります。

     

    1. すべての地点に1~100万までの連番を人口規模に応じて割り当てます。たとえば、A地点の人口が5000人、B地点の人口が3000人だとすれば、A地点には1~5000、B地点には5001~8000の連番を割り当てます(以下、すべての地点について同様に行う)。
    2. 次に最初の地点を選びます。100万人から50地点を選ぶので、選ばれる確率は2万(20,000=1,000,000÷50)分の1になります。1から2万までの数字の中から、コンピュータの乱数発生機能を用いて乱数を発生させます。仮に「7578」という数字が出た場合、7578番目の方のいる地点が抽出されます。この例ではB地点が最初の地点となります。
    3. 次の地点は、最初の数に2万を足した数字の含まれる地点を選びます。以下同様に50番目の地点まで選びます。

    具体的な抽出手続き2:対象者の抽出

     地点が決まったら、次にそれぞれの地点から対象となる方を選びます。今回の調査では、1地点あたり15人の方を選ぶように設計しています。そこで、地点を選ぶ場合と同じように、乱数を用いて対象となる方を各地点から15人ずつ選びました。この手続きによって、各地点に居住するすべての方のなかから、同じ確率で偶然に、調査の対象となる方を選んでいます。

    1. 上記のB地点の例で説明します。3000人の居住するB地点から15人の方を選ぶので、はじめに、1から200(200=3000÷15)の中からコンピュータの乱数発生機能を用いて最初の番号を選びます。仮に「103」という数字が出たら、B地点の台帳に記載された103番目の方が最初の対象者になります。ただし、その方が小中学生の居住する世帯の女性でなかった場合には、該当者が選ばれるまで、104番目、105番目…と、たどっていきます。
    2. 以下同様に、2人目の対象者は303番目、3人目は503番目…、最後の方は2903番目の方からたどって選んでいくことになります。

     

     このような抽出の手続きを「2段無作為抽出」と呼びます。無作為抽出によって調査対象の方を選ぶことによって、調査対象となったエリア全体に住む方の特徴を、推測することができます。

     

     

    以上をご理解の上、ぜひ調査にご協力いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。